INTRODUCTION

その日きみは、

日常を離れるため、旅にでた。



赤い汽車に乗り

鬱蒼とした森の中をひた走る。

各駅停車はゆっくりと

誰も乗る人がいない駅にさえ停まりながら。


どこか知らない

誰も知らない遠くまで

行ってみたいと思っていた。

とりたてて

日常に不満があるわけでも

嫌なことがあるわけでもない。

ただ無性に、旅に出たくなるときがある。


それはきっときみが

一歩踏み出したいと願うときなんだろう。


いくつものトンネルを抜け

辿り着いたのは

緑の山々に囲まれた小さな城下町。


山々の隙間を縫うように町が在る。

すり鉢のような谷底に

透き通る一筋の川と

陽射しをうけてキラキラ光る

赤茶色の瓦屋根が広がっていた。


この町で暮らす時間のなかで

この旅のなかで

きみは何に気づくだろうか?


一歩踏み出したその先に

何か大切なものを見つけるだろうか?


さぁ、旅のはじまり。



【PV】

" omochi pictures × ツワノトイロ "

on Youtube